接続詞としての「なので」は、 まだ載っている国語辞典が少ない。 載っていても属する文体が口語である旨の だだし書きがある(『三省堂国語辞典』第7版)。 検索エンジンは約物を無視するし、 Google Books で縦書きのものが行が逆になっているので、 探しにくい。用例は Google Books で探してもあまりみつからない。
電話に出なかった。なので、翌日にまたかけた。 (城崎玲『美樹へ』文芸社、1999, p.124.)
いっぽう「だから」は、記載があり、 文体についてのだだし書きもないようである。 『日国』の例は 19世紀半ばに遡る。
滑稽本・七偏人〔1857〜63〕五・下「洗湯(おぶう)へはいって帰て来ると、忽地腹はへっこりサ。然(ダ)から先熱盛にして十三盃と遣らかしたが」
助動詞「だ」の連体形+助詞「ので」の再分析による「なので」と、 助動詞「だ」の終止形+助詞「から」の再分析による「だから」は、 同じような変化の結果である。 しかし、 「だから」は規範になっているが、 「なので」はまだ公式なところでは許容度が低いという判断らしい。 しかし、 公的な場面でも「なので」はみつかる。
国会議事録検索システムは約物も検索してくれる。
要は、裁判官であっても裁判員であっても、過去にさかのぼって何が起きたかを見ることはできません。なので、裁判官であっても裁判員であっても、よく言われる、証拠と法だけに基づいて裁くのであると。 [第189回国会 法務委員会 第11号 平成二十七年四月二十四日(金曜日)]
2010年5月12日から2015年5月12日まででは、 「。だから」は2625件、「。なので」は395件である。 50年前の1960年5月12日から1965年5月12日まででは、 5386件、「。なので」は0件なので、比較的最近に増えてきたようである。
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