2013年6月9日日曜日

「▽っ△り」「▽ん△り」の生産性

オノマトペの副詞「▽△り」には 強調形の「▽っ△り」「▽ん△り」がある。 どちらになるかは、△のところの子音による。

△の子音が、阻害無声音であるときには、促音が入る。 「にこり」から「にっこり」、「にたり」から「にったり」、 「にぱり」から「にっぱり」、 「ぱさり」から「ぱっさり」、「ぽちゃり」から「ぽっちゃり」 のようにである。

△の子音が、r 以外の鳴音のときには、促音が入る。 「やわり」から「やんわり」、「ひやり」から「ひんやり」、 「にまり」から「にんまり」、「しなり」から「しんなり」 のようにである。

僕個人で遊んでみた場合、この2つの場合は生産性がある。

△の子音が、阻害有声音のときには、促音の例が拾える。 「ざぶり」から「ざんぶり」、「あぐり」から「あんぐり」のようにである。 「うんざり」も「*うざり」からのはずであるが、 「*うざり」の実例は『日国』精選版にない。

△の子音が r のときには、辞書に記載がないようである。 しかし、両形が拾える。 検索は適当なので、オノマトペ以外も含むが、 Google では「ゆるり」(約 5,910,000件)であるが、 「ゆんるり」(約 7,670 件)に対して「ゆっるり」(約 2,660 件)ある。 「ぐるり」(約 2,770,000 件)では、傾向が逆で、 「ぐんるり」(約 439 件)に対して「ぐっるり」(約 808 件)ある。 「ぱらり」(約 381,000 件)だと、 「ぱんらり」(約 15,000 件)に対して「ぱっらり」(約 3,640 件)、 「ぷりり」(約 45,600 件)だと 「ぶんりり」(約 76 件)、「ぷっりり」(約 277 件)のように傾向は 一定しないが両形が可能のようである。

僕個人の内省としては、一時語の場合、 △が r と阻害有声音では、 促音より撥音の方がましのことが多く、 特殊拍を入れない方がいい感じがする。 「ぱるり」>>「ぱんるり」>「ぱっるり」、 「ぱぶり」>>「ぱんぶり」>「ぱっぶり」のような感じだ。 あえて強調するなら「ぱるっり」「ぱぶっり」の形の方がまだ、いい感じがする。 代用できる自然な形は「ぱるっと」「ばぶっと」だと思う。

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