『日国』の「ている」の項の補注に次のようにある。
動詞のうち、 (イ)「立つ」「落ちる」「開く」「閉じる」「別れる」「できる(生じる意)」など、ある一時点で変化する作用を表わすものにつく場合は (2)[完了した状態がそのままたもたれていること]に限られる。 ... (ニ)その他のある時間にわたって継続する作用を表わす動詞、 「笑う」「鳴く」「降る」「遊ぶ」「あやす」「明滅する」などの場合、 (1)[ある動作・作用が持続、または繰り返し進行中である]の意になるが、「読む」「聞く」「食べる」「動く」などの場合は、(1)のほか(2)になることのあるものがある。
これらは文脈と時の副詞を入れれば、ひっくりかえせる。
(1)ごらんください。初の巨大ロボットです。スイッッチを入れました。 動いています。そうです。今ちょうど立っています。
(2)えーと。鶯ですか。もう鳴いていますよ。昨日聞きました。
上の引用の省略部分について。
(ハ)「ある」「いる」「できる(可能の意)」などは、標準語では「ている」を伴うことがない。
接尾辞的な「できる」では、「ている」形はかなり正式な文書でも みつかる。国土交通省の報告書から。
ASV装置が装備されていることで運転について「すごく安心できる」「まあ安心できる」が 70%を占めており、装置が搭載されていることで運転手も安心して運転できていることが判り、
「運転手」を「選手」、「運転できる」を可能動詞の「泳げる」に置き換えても大丈夫なので、これは可能の意のはずである。