2024年1月29日月曜日

2つの封筒問題 (2016-11-23)

 Two envelopes problemというものがある。 基本の問題は次のようなもの:

区別のできない封筒が2つある。 片方にはもう片方の2倍の金額が入っている。 どちらか片方をもらえるが、 受けとったあと開封する前に一度だけ交換ができる。 交換した方が得か否か。

これ、交換してもしなくても確率的には同じ。 だけれども、 例えば10_000円入っているとしたら、 もう片方は5_000円か20_000円なので、 期待値が12_500円となり交換したら得なのかも と考えてしまうことがあるようだ。

とりあえず単純に片付けとく。 胴元がx円合計で入れる確率関数をp(x)とする。 このときΣp(x)=1. x円を入れたときに、x/3円の方をもらう確率も、2x/3円の方をもらう確率も 1/2なので、胴元がx円を入れカツ交換した方が得な確率は、p(x)/2. これを全部足したものが得な確率で、Σp(x)/2=(Σp(x))/2=1/2.

引っ掛けポイントは、仮に10_000円が入っていても、 もう片方が5_000円の確率、20_000円の確率は不明なので、 期待値が分からないというところ。

念のためだが、封筒内の金額らでも、もちろん同じ答えにいきつく。 受けとった封筒に y円入っていたときに得する確率は、 p(3y)/(p(3/2y)+p(3y))だけど、これはとりあえず無関係。 y円入っていてカツ得する確率は、 胴元が3y円つぎこんで、y円の方をもらったときなので、p(3y)/2. これも全部足せばいいので、やっぱり、Σp(3y)/2=(Σp(3y))/2=1/2.

ちょっと問題をかえる:

区別のできない封筒が2つある。 片方にはもう片方の2倍の金額が入っている。 とりあえずもらった方に10_000円入っていた。 このあと、一度だけ交換ができる。 交換した方が得か否か。

こっちは条件が増えているので、決めやすくなった気がするけど、 逆に不定になる。 胴元が15_000円つっこんだことを知っていればキープ、 30_000円つっこんだことを知っていればチェンジ。 とはいえ、確率関数が分からない、 つまり、どっちか推測する情報がないので決められない。

;; 追記: 念のためだけど、確率関数が不明なところがポイント。 胴元がサイコロを投げて、入れる金額を決めようなばあいもありうることに注意。

事前に確率が分からないときに仮に等配分して、 繰り返して推定値を改善していくことはできるけど、 1回だけなら、それも無理。 ということで、心理学や経済学の問題になって、 数学はあくまでも参考。

;; 単なる逃避。とくに意味はない。

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