「科学」リテラシーについて。2つ。
次の本を読んだ。
Hazen, Robert M. & Trefil, James (2009) Science Matters: Achieving Schientific Literacy, 2nd ediiton. New York: Anchor Books [http://www.amazon.co.jp/dp/0307454584].
原理原則を教えて、ある程度、演繹して、事実を伝える。 数学的な内容はない。 知っておくことが重要というスタンス。 なおかつ、現在の科学の限界もしっかり教える。
ただ、学校現場だと、原理原則から展開しようとしても、 暗記でごまかそうとする人も多いし、それが学校の勉強だと思い込んでる人も多い。 そうすると定着しない。
その一方、原理原則の知識だけでは困るというのでは、ということを 考えさせる Blog: 割り算をさせない官僚とメディアが日本を不幸に導く〜一人ひとりを大切にする年に!。
ここでも、原理原則は大事だというスタンスだけれども、 いくつかの例では意外にやっかいかもしれない。 例えば、交通事故は「人口」にだいたい比例するはずなので、 事故件数を「人口」で割りたい。 ただ、この「人口」は、居住している「夜間人口」なのか、仕事をしている「昼間人口」なのか、 それとも別の何かなのかと考えていくと、分からなくなるはず。 とはいえ、そういうのは一次近似なのだと開き直ってやるしかないのだろう。
「科学」リテラシーが足りない場合、 本人がどういうデメリットを受けているかを実感できていないし、 社会にどういう損害を与えているのかも分かりにくい。 なので、そういう人が出世する世の中は困りものなんじゃないかと思う。
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